黄龍は4000メートルのお山を越えてやっとたどり着く山中にありました。8人乗りのケーブルカーに乗って、針葉樹の森をかなり歩きます。標高3000メートル以上の場所なので、ゆっくりとボチボチと歩きます。針葉樹の森から下界に広がる世界が黄龍です。
残念ながら朝から結構な雨が降っています。こんなところでゴルフの雨具が役に立ちました。ホテルから一本道を標高3500メートルの空港の方へ。空港を過ぎたところをさらに行き、ガイド兼運転手のチベット族の人から高山病のことをいろいろ聞きます。
今から4000メートルの山を越えて下がったところに黄龍の入り口があり、そこからケーブルカーで3500メートルぐらいまで上がって、徒歩で下がってくる。帰りはまた4000メートルの山を越えて、いったん下がって、また3500メートルの空港へ。そこから北京に戻ります。短時間で上がったり下がったりするので、身体がついていけず、高山病になる人が多いそうです。雨でガスが出ているので、黄龍まで行けるかどうかも分からないが、行けたとしてもケーブルカーで上がってみて、調子が悪かったら、五彩池だけ見て、そのままケーブルカーで下がってきてください。調子が悪くなっても、酸素バーには行かないこと。ここに行くと楽になるけれど、依存性が高いので、また外に出て歩けなくなります。もし酸素バーに入ったら、今日は飛行機で帰らない方がいい。…そんなに高山病は恐ろしいのか…。内モンゴルの親子と一緒にかなりビビり気味。
お山に本格的に登る前にあるテントに寄ります。テントには看護婦さんが詰めていて、高山病のこととか、予防薬のことを聞きます。予防薬は二種類。飲むタイプと酸素水タイプ。心臓病、血圧が高い等の人は酸素水を買ってください。150元なり。…新手の商売か?イエイエ、あまりに高山病にかかる人が多いので、黄龍に行く前に必ず看護婦さんからの事前の体調チェックと高山病対策の説明を受ける規定になったそうです。運転手さんは飲むタイプを、内モンゴルの親子と私は酸素水を購入。
雨は止んだのですが、ガスがすごく出ています。ガス?雲?
お山を登っている途中で眠りかけると、運転手兼ガイドさんが”寝たらあかん!”と起こされます。行きも帰りも絶対寝ないように!…でも、空気が薄いせいか眠い…。そこで運転手兼ガイドさんが”本当にあった話”を披露。大型バスの運転手が団体客を乗せて黄龍へ。おばさんのお客さんが寝ていたので、起きるように2度ほど注意すると、おばさんから”目をつぶっているだけやねん!いちいち声を掛けんといて!”とキツク言い返されます。それからまた目をつぶったのですが、そのままほぉっておきました。黄龍の入り口に着いてお客さんに降ろしチケットを配ると一枚余っています。あれっと思って、バスの中を見るとあのおばさんが眠っています。バスに戻って起こしたのですが、もう起きてきませんでした。”寝ていると、生きているのか死んでいるのか分からないので、ずっと起きているように!”運転手兼ガイドからもう一度注意されたのですが、うーん、なんとなくポイントが違うような…。お話はまだ続きます。…その運転手は結局そのバスを手放すことになります。その後も観光バス業をしていたのですが、全員の客を降ろした後もまだ一人残っているような気配がするのだそうです。怖くて結局バスを売り払ったとのこと。九寨溝運転手アルアル?
途中でヤクの群れに遭遇。ヤクは3000メートル以上にしか生息していないそうで、ここらのチベット族の貴重な食料です。新鮮なお肉は美味しいそうですが、私にはちょっと…。
ようやくロープウェイの入り口に到着。ここから6人乗り(8人かなぁ)のゴンドラに乗ってお山の上へ向かいます。
緑の深い針葉樹の森をずんずん歩きます。ガスがかかっているのであまり見晴らしがよくないのが残念。道端には高山植物が咲いていて、分かる人にはきっとワクワクする道なんだと思います。…ただ、結構長い。かなりの標高なので、無理をせずゆっくり歩きます。
やっと林の中から五彩池らしきものが!子供たちからも、ワァーッとの歓声が上がります。温水プールじゃないよね!
雨の中、カッパを着て、傘をさして、見えてきたのがこの眺望。まさに黄龍!
空がとても近い。水は流れているのだけれど、とても滑らか。
このブルーは自然界のものとは思えません。うろこのような池も。
お山を下りるにつれ晴天に。緑もどんどん濃くなります。陽が差すと暑いくらいです。空が池に映ってより多彩に。
ここから出口まではすぐ。
お山を下りると、また車に乗って4000メートルのお山を越えます。ここは頂上。
3960メートル!富士山より高い!周りで一番高いお山は5000メートル級だそうです。
それでは空港へ。途中でラベンダー畑を通ります。来年はもっと広大になるそうです。高山で生育する野菜や商業植物の耕作には政府の支援が出ているそうで、結構な畑が広がっています。後は薬草やらきのこが取れるそうです。川貝やらマカやら天麻やら…。内モンゴル親子の食いつきがすごい。
さぁ、北京へ。
[1回]
PR